770/05/23 · 作者:deathMark
必然的な裏切り、起こるのは時間の問題に過ぎない。
耳元のささやき、怒りと恨みが言葉と化し溢れ出す。
彼女はもう逃れない、
空に向かって飛び立ち、
誰も知らない孤島へと行くしかない。
静寂な街道、
歌声を現実に売りつけ、
過去を過去に閉じ込み、
未来を山野に帰らす。
再び、羚羊の目に雪の花が降りつく。
650/02/29 · 作者:端数研
一人は智者であった、もう一人は道中で迷ってしまった 。
二人は知らない街に辿り着いた、
懐かしい幻想に満ちた街だった。
二人はここで人と出会った。
その人は地面に這いつくばって鍵を探していた。
彼は鍵をさす場所を見間違い、帰れなくなった。
続いて二人目と出会った。
その人は壁にもたれかかってパンを持っていた。
彼は軒の味を思索するも、目を開ける方法がわからなかった。
出会った三人目は、ここは何でもあると言ってきた。
でもここはどこかを知っている人は依然として見つからなかった。
地面に足跡が現れ、二人はそれをたどった。
行き止まりの見えない路地裏、果てには思い出が待っていた。
四人目はここの名称を知っていた。
誰も聞いたことがない、覚えられもしない名前だった。
智者はここを抜け出す方法を知っているが、智者はもういなくなった。
道に迷った人はここを抜け出そうをするが、迷う人はもういなくなった。
ここから抜け出す道なんてないから。
五人目は答えの探し方を知っていた。
ここには何でもある。ただ行き止まりまで行って、
次のドアを開けば、智者が忘れた道を見つけられるはずだ。
650/02/29 · 作者:端数研
一つの夢で何が買える? 彼は木の上にいる鳥と答えた。
一つのキスで何が買える? 彼は風に吹かれる葉と答えた。
一つの微笑で何が買える?彼は雨に打たれた花と答えた。
王子は市場にやってきた。
彼は讃えた、一つ白い卵が買えた。
彼は敬意を表した、青い芽が買えた。
彼は抱きしめた、良いお酒が買えた。
王子は市場に留まった。
650/02/29 · 作者:端数研
Wula, wuli, wule, wo. 私はなぜ諦めない、もうあなたに歌われたというのに。私はなぜ忘れない、既に間違っていたというのに。彼らが来る、彼らが来る、彼らは手足がたくさんある。彼らが来る、彼らが来る、彼らは笑い声が私に似ている。
Wula, wuli, wule, wo. 私の皿を持ち去れ、誰も奪いやしない。私の黄金を持ち去れ、誰もリンゴを好まない。彼らが去る、彼らが去る、彼らの体は踊っている。彼らが去る、彼らが去る、彼らの夢は壊される。
650/02/29 · 作者:端数研
しかし、彼には鏡が必要だった。
巨人は空を裂き、埋められない穴を残し、そこから降る無数の水滴は地面に届く前に折り返してしまった。だから彼は帰ってくる幼き鷹を探そうとした。しかし、彼には鏡が必要だった。
谷は声を響かせ、荒涼のほかに戸惑う音色が響き渡り、夢から覚めたばかりの芽は過去から抜け出すことができなかった。だから彼は壊れた武器を手放そうとした。しかし、彼には鏡が必要だった。
770/05/21 · 作者:鳩
【ここは灰色の空間、螺旋階段は上へ伸びて始まりの点と繋がっている。周りに人は見当たらず、唯一の外来者は活気のない顔で空を眺めていた。彼女は鳩、マザリノ境界から漂流してきたものだ。】
鳩:Gino?
【Ginoはかつて彼女の仲間だった人で、今はどこにいるかわからない。彼女が今頼れる人は自分しかいない。】
鳩:【大きく息を吸って】GINO——!
鳩:もう、さっきまでいたのに。
【鳩はとりあえず仲間を探すのをやめた。彼女は地面に沿ってしばらく歩いたが、出口は見つからなかったから地面に散在している古い小物たちをいじり始めた。一つ壊れたゴムボールが彼女の目を引き付けた。ボールの表面は鋭い物に裂けられ、ゴムが裏返っている。いつ破裂してもおかしくない。平行した3つの傷口の深さは均一なものではなく、何回に分けて裂けられたとは考えにくい。ネコ科の動物が爪でボールを引き裂いた痕跡だろう。】
鳩:虎?獅子?違うか、それだったらとっくに破裂しているはず。
【ボールを拾った場所は明るいところ近い、まるで何かを暗示しているだ。鳩は確認のためもう一度空を見上げた。光が漏れているところはまさに3つの切口のようになっている、彼女は即座に現状を理解した。】
鳩:私、今このボールの中にいる?あり得る。
【鳩はボールを明るいところに戻して階段を二段上った。振り返ってみると、ボールも彼女の考えを裏付けるようにその場で半周回転した。鳩は足を速めて元の場所に戻ると、すぐさまボールを引き裂いた。思った通りに周りの空間がだんだん明るくなり、螺旋階段は平面上に展開し、すべてがボールと同じ状態になった。引き裂かれて裏返ったゴムの上に、首尾が繋がった四段の階段が描かれている。そして鳩は起伏する丘の上に立ち、遠くをただ眺めている。】